お子さんのいるご家庭では、質の良い水を飲ませられてミルク作りや料理の時短もできるウォーターサーバーの導入を検討している方も多いのではないでしょうか。
しかし、ウォーターサーバーの温水コックからは熱湯が出るため、子どもの誤操作によるケガや事故に対して不安も感じているかと思います。
ウォーターサーバー各社は、熱湯が誤って出てしまうことを防ぐため、チャイルドロック機能を付けています。またシンプルなロック機能ながら、大人でも事前に解除方法を確認しなければ比較的難しい機構となっています。
そこで今回は、お子さんのいるご家庭に向けて、チャイルドロック機能の目的や特徴をはじめ、種類や使い方、おすすめのウォーターサーバーまで紹介していきます。
ウォーターサーバーのチャイルドロックとは
まずはウォーターサーバーに取り付けられているチャイルドロックの意味と仕組み、経済産業省の指針について解説していきます。
誤操作防止のためのロック機能
ウォーターサーバーのチャイルドロックとは、サーバーのコックを触っても簡単に熱湯や冷水が出ないようにするロック機能のことです。
冷水コックにはチャイルドロックを搭載していないサーバーが多いですが、最近ではいたずら防止のためにもともと搭載していたり、希望すればロックを付けてくれたりするサーバーも増えてきています。
一方で温水コックは常時70~90度という熱湯が出るため、いたずらしたり間違ってコックを触ったりすると火傷の危険性があります。そのためほとんどのサーバーにチャイルドロック機能が付けられています。
チャイルドロックには、いくつか種類があるので後半で詳しく紹介していきます。
経済産業省は事故防止策の指針を制定
ウォーターサーバーが普及した当初は、チャイルドロック機能の付いていないタイプやロック解除が容易なタイプも多く、簡単に熱湯が出る状態でした。そのため火傷事故なども発生し、安全上大きな問題となっていました。
経済産業省はこういった事故を減らすため、事故防止策に関する指針を示し、その後ウォーターサーバー各社も指針に合わせてチャイルドロックを搭載することとなりました。
なお、指針の1つは「満1歳未満の子供が、ウォーターサーバーのコックやボタンを触ってもお湯が出ないレバーにする」という内容です。
経済産業省の「ウォーターサーバーのチャイルドロックに関する事故防止策の検討及び取りまとめ」によると、温水コックに誤って触れて火傷事故に遭った方の多くは、1歳児と1歳未満という分析が出ています。
このような背景からロック機能は、1歳前後の赤ちゃんに合わせた仕様に定めています。
たとえばレバーを引き下げたり押し込んだりする力は、1歳児や3歳児の平均的なひねる力・押す力などを基準にして、簡単に操作できないよう設計されています。
他には、「チャイルドロックを解除に片手で、2段階以上の(2回以上)操作を必要とする」指針や、「ボタンやコックの操作位置を105cm 以上で設計する」など、いくつか示されています。
チャイルドロック機能の種類
続いてはウォーターサーバーに搭載されているチャイルドロックの主な種類、そして特徴を分かりやすく解説していきます。
初めてウォーターサーバーに触れる大人の方も、この機会にチャイルドロックの仕組みや使い方を確認してみてください。
2枚のレバーをつまんで下げるタイプ
(引用:ハワイアンウォーター)
レバー方式のチャイルドロックの1つが、2枚をつまんで操作するタイプです。
- コックについている2枚のレバーをつまむ
- 2枚のレバーをつまみながら引き下げる(この時点でロック解除)
- 熱湯が出る
ちなみに熱湯の出る量は、レバーの引き下げる位置によって変わります。たとえば少し引き下げれば、熱湯も少ししか出ませんし最も下まで引き下げると勢いよく出ます。
この仕組みの場合、2枚のうち1枚のみを引き下げた場合は、温水コックから熱湯は出ません。そのため、いたずらや誤って1枚のレバーを一気に引き下げても、ロックされたままです。
レバーを持ち上げて押し込むタイプ
(引用:アクアクララ)
こちらのタイプは、レバーの持ち上げ・押すという2段階の動作が必要のため、2枚のレバーをつまむタイプよりも複雑な機構です。さらにレバーを押し込むためには、一定の力が必要ですので、子供や赤ちゃんは簡単に熱湯を出せない設計です。
- レバーをつまみ、地面に対して平行になるよう持ち上げる
- 持ち上げた状態で奥行方向へ、まっすぐ押し込む(この時点でロック解除)
- 熱湯が出る
【使い方】
メーカーによっては、冷水コックにも取り付けているケースもあります。いたずらで冷水を出されないよう対策を考えている方は、両コックにロックをかけているタイプを選ぶのが好ましいでしょう。
ロックボタンを押しながらレバーを押し込むタイプ
(引用:プレミアムウォーター)
縦長のレバータイプの場合は、レバー上部に設置されたボタンを押しながら、レバーを押し込むと水が出る仕組みです。
他のチャイルドロックと違い、温水レバー・冷水レバーどちらにもロックをかけているサーバーが多いのも大きな特徴です。
- 片手でレバー上部のボタンを押す
- ボタンを押しながら、もう一方の手(コップ)でレバーを奥行方向へ押しこむ
- 水や熱湯が出る
【使い方】
ちなみにレバーは垂直方向に伸びているので、コップで押し込むことが可能です。
電子式ボタンでロックを解除するタイプ
(引用:フレシャス)
ウォーターサーバーは常に新しいモデルが出ていて、チャイルドロック機能も進化しています。その代表例が、電子式ボタンによるロック解除・ロック機能です。
チャイルドロックのボタンを長押すると、温水のロックが解除され温水ボタンを押すと熱湯が出る仕組みです。
- チャイルドロックのボタンを長押し
- チャイルドロック解除
- 温水ボタンを押す
- 熱湯が出る
【使い方】
ボタンの設置位置はサーバー上部で、尚且つサーバーの高さは1m以上あります。そのため、上から見なければどこに解除ボタンがあるか分かりませんし、子供や赤ちゃんは手が届きません。
このように電子式ボタンのウォーターサーバーは、サーバーの高さやボタンの設置位置で事故防止策を講じています。
チャイルドロック付きのウォーターサーバーの選び方
ウォーターサーバーのチャイルドロック機能を重視する場合は、チャイルドロックの方式や操作位置についても確認する必要があります。
それでは、ここではチャイルドロックの選び方について解説していきます。
チャイルドロックの有無や方式
まずは公式サイト等を見て、チャイルドロック機能があるかを確認します。その際、どのような方式かも確認するのが大切です。
一般的に安全対策が施されたと考えられるロック方式は、前段で紹介したように以下の通りです。
- つまみ2枚を同時に引き下げる
- レバー押し込みと引き上げ
- ボタンを押しながらレバー押し込み
- 電子式ボタンを押しロック解除、温水を出す
チャイルドロックの操作位置
チャイルドロックは、子供や赤ちゃんが誤って熱湯や水を出さないようにする機能ですが、手の届く位置にあると事故のリスクは高まります。
そこでウォーターサーバーを選ぶ時は、サーバーとチャイルドロックを含むボタンやレバーの高さを確認するのが大切です。
経済産業省の定める指針では、レバーから地面までの高さは105㎝以上としています。ウォーターサーバーの契約前にレバーやボタンの高さ「105㎝以上」以上かどうかも確認しておきましょう。
なお、卓上型サーバーは全長6cm前後ですので、高さのある棚に設置する必要があります。
チャイルドロック付きでおすすめのサーバー
最後に、チャイルドロックが付いているウォーターサーバーの中でも、おすすめのメーカーを紹介していきます。
プレミアムウォーター
プレミアムウォーターは、7種類のサーバーを提供しています。その中で床置き型は2種類です。
- スリムサーバーⅢ
- cado
チャイルドロックはどの機種にも搭載されているので、子どもや赤ちゃんのいるご家庭でも使いやすい仕様となっています。
スリムサーバーは、レバー上部のボタンを押しながらレバーを押し込むチャイルドロックです。使用しない時は、ダブルロックカバーを取り付けることによって一切レバーを操作できないように制限できます。
cadoは、電子式サーバーということもあり、チャイルドロックもボタン(スイッチ)形式です。チャイルドロックをONにするボタンはサーバー背面上部にあり、比較的子どもに気付かれないという点も嬉しいポイントです。
本体正面の温水・冷水操作ボタン類は、上方向に角度が付いているので小さい子どもが見てもボタンの存在に気付かない仕様になっています。
500mlあたり | 82円~ |
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レンタル料 | 無料~ |
月額費用 | 4,474円~ |
水の種類 | 天然水 |
宅配方式 | ワンウェイ |
支払い方法 | クレジットカード・キャリア決済・Amazon Pay |
※月額費用は水の値段(24L換算)、レンタル料、電気代を合計したものです。メンテナンス料金は含まれていません。
※価格は税込みです。
コスモウォーター
コスモウォーターのsmartプラスには3つのロック機能を使い分けられる「愛情チャイルドロック機能」を搭載しています。
- 簡易チャイルドロックモード:ボタンを押しながらレバーを押し込む2段階操作
- 完全チャイルドロックモード:レバー上部のキーを横に倒して、完全に水が出ないようにする
- チャイルドロックフリーモード:キーを左に倒して、ロック機能を常時解除する
500mlあたり | 85円 |
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レンタル料 | 無料 |
月額費用 | 4,360円~ |
水の種類 | 天然水 |
宅配方式 | ワンウェイ |
支払い方法 | クレジットカード・代金引換 |
※月額費用は水の値段(24L換算)、レンタル料、電気代を合計したものです。メンテナンス料金は含まれていません。
※価格は税込みです。
※smartプラスNextは初回ご請求時に出荷手数料2,200円(税込)が別途かかります。
サントリー天然水ウォーターサーバー
サントリー天然水ウォーターサーバーは電子式で、チャイルドロックもボタンで操作します。
特に注目すべきポイントは、2重ロック機能も搭載している点です。通常操作時は、ロック解除ボタンを2秒以上長押しすることで、温水・冷水どちらも操作できるようになります。
そしてもう1つのロック機能は、全てのボタン操作を制限する「全操作ロックボタン」と呼ばれる機能です。こちらは、設定後に温水や冷水ボタン、ロック解除ボタンや再加熱ボタンなどを押しても、一切操作できない状態へ切り替わります。
どうしてもいたずらをしてしまうお子さんのいるご家庭はもとより、とにかく安全重視で操作したいご家庭にもおすすめです。
なお、全操作ロックボタンの解除は、サーバーの扉を開けた内部のボタン操作で行います。万が一子供や赤ちゃんが誤ってサーバーを触っても、解除できないよう配慮しています。
500mlあたり | 約86円 ※5年プランの場合 |
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レンタル料 | 無料 |
月額費用 | 5,478円~ |
水の種類 | 天然水 |
宅配方式 | ワンウェイ |
支払い方法 | クレジットカード、預金口座引落(銀行、郵便局) |
※月額費用は水の値段(24L換算)、レンタル料、電気代を合計したものです。メンテナンス料金は含まれていません。
※価格は税込みです。
まとめ
ウォーターサーバーのチャイルドロックは、2段階の操作を行わなければ温水・冷水レバーから熱湯や冷水がでない安全防止策です。多くのウォーターサーバー業者は、経済産業省の指針に沿って、ボタンの配置やロック方法などを調整しています。
チャイルドロックは、2枚のつまみを引き下げる方式や電子式ボタンでロックを行う方式など、さまざまな種類があります。中でも、サントリー天然水ウォーターサーバーなどが搭載している二重ロックは、全操作の制限もしくは注水レバー周辺の操作を完全に制限できるため、いたずらで触っても簡単には解除できません。
お子さんのいるご家庭は、今回の記事を参考にチャイルドロックの仕組みやおすすめのウォーターサーバーを確認し、今後のサーバー選びの参考にしてみてください。